こんにちは、ジャカルタで暮らす会社員のサントソです!
今回はインドネシアで多くを占める宗教、イスラム教について書きたいと思います。日本にいるとお寺と神社に行く時くらいしか宗教を意識しない方が多いのではないでしょうか。少なくとも私はそうでした。また、イスラム教ってポジティブなイメージが無いのではと思います。私はジャカルタで働いていますが、職場の半分強はイスラム教です。そんな私が経験し、感じたイスラム教の人との接し方について書いていきたいと思います。
まずは一般的なことを書いていきます。途中で眠くなってしまったらごめんなさい。。。
そもそもイスラム教というのは唯一神(アッラー)を信仰し、神が最後の預言者(ムハンマド)を通じて人々に啓示したとされる聖典(コーラン)の教えを信じ、従う一神教のことを指します。いろいろと教えが有りますが、特徴的なのは五行というもので次の五つを指します。
<五行>
①告白(syahadat/シャハダット)
②礼拝(shalat/ソラット)
③喜捨(zakat/ザカット)
④断食(puasa/プアサ)
⑤巡礼(haji/ハジ)
中でも日常的に意識するのは②、④、⑤です。
②礼拝(shalat/ソラット)
イスラム教徒は毎日夜明け前、昼、午後、日没時、夜の5回、礼拝を行います。それぞれお祈りの名称が有りますが、実際は「ソラット」と言えば通じますので難しければ特に覚える必要は無いと思います。
1.日の出前 (subuh/スブー)
2.正午ごろ (zuhur/ズフール)
3.午後3時前後 (ashar/アサール)
4.日没後夕方5時前後(maghrib/マグリブ)
5.夜7時前後 (isya/イシャ)
礼拝の時間は、その場所と日の出、日の入りの時間によって異なります。1回の礼拝につき15~20分くらいかかりますが、旅行中などは礼拝の回数を減らす人や簡略化して5分くらいの礼拝を行う人もいます。礼拝をする際、まずは手足を洗って清め、お祈り場所(mushola/ムショーラ)へ行きメッカの方向に向かって祈ります。私の職場でも広くはありませんが、お祈りをする場所を確保しています。
④断食(puasa/プアサ)
イスラム教徒はイスラム暦(ヒジュラ暦)での第9月(Ramadan/ラマダン)に断食を行います。ラマダンの間は毎日、日の出から日没まで飲食を絶ちます。一切の飲食を断つことにより空腹や自己犠牲を経験し、飢えた人や平等への共感を育むことを目的としているようです。飲食の他にも喫煙、性行為、けんか、不適切な言動も禁止されています。イスラム暦は太陰暦を用いている為、毎年ラマダンの時期が11日程前にずれていきます。因みに2022年は4月3日から5月3日まで、2023年は3月22日から4月22日までがラマダンでした。ラマダンが始まるタイミングは大体のスケジュールは決まっているのですが、実際はイスラム教の宗教団体が月の満ち欠けを見て判断する為、予め決まっていた開始時期から若干ずれることも有ります。なのでイスラム教の知り合いに「あれ、今日から断食じゃなかったっけ?」と聞くと「いや、実は明日から。」という場面もありました。
この時期はレストランの窓にカーテンがかかり、中で飲食している人の姿が断食している人の目につかないよう配慮されます。その光景を見ると「あぁ、今年もラマダンが来たな。」と感じます。「ラマダンだから配慮しないと!」と思うと同時にラマダン後に長期休暇が有るので、それを楽しみにする自分もいます。
私もインドネシアに来て間もない頃はイスラム教徒の立場で考えてみようと断食に挑戦した時期もありました。食事を絶つことには我慢できたのですが、水を飲まないことが大変でした。結局その日は頭が痛くなったので残念ながら1日で私の断食挑戦は終わりました。。。イスラム教の知り合い曰く、きついのは初日くらいで、その後は慣れるようです。
気になるこの時期の接し方ですが、極端に飲食しているところを隠す必要は無いと考えます。向こうは向こうで「プアサをしているから将来報われる。」と考え、プアサをしていることに誇りを持っているでしょうし、飲食している所を見ることによりプアサに支障を来すようであれば通常人が飲食する場所は極力見ないようにするはずです。その為、あなたがわざわざプアサをしている人の前に行って飲食をしない限り問題は有りません。
まだ⑤巡礼(haji/ハジ)に関してかけていませんが、今回はここまでにしたいと思います。ほぼ一般的な情報しか書けませんでしたが、次回は自身の経験や考えに関してもかければと思います。
次回もお楽しみに!Sampai Jumpa(サンパイ ジュンパ=またね)!