こんにちは、ジャカルタで暮らす会社員のサントソです。
先日、友人と一緒に夕飯を食べることになりました。友人が提案した場所は「JiN SEi(じんせい)」という日本食レストラン。海外に住んでいるとレストランの名前を聞くだけで「なんちゃって日本食(※)レストラン」なんだろうなと勘が働いてしまいます。日本には「人生食堂」というお食事処はあるようですが、なかなか単体で「人生」という重い単語を用いてネーミングするのは日本人じゃないだろうなと…因みに人生はインドネシア語で「kehidupan(クヒドゥパン)」と言うようです。
そんな感じでどんな料理が出てくるのだろうという恐ろしさ半分、エキセントリックな体験ができるのではないかという期待半分で待ち合わせ場所へ向かいました。場所はこちらです。
「GAMA Tower(ガマ・タワー)」というビルの2階にありますが、こちらのビルにはWestin Hotel(ウェスティン・ホテル)も入っておりロビーが分かれているので注意が必要です(私は間違えましたが)。やっとのことでガマ・タワー側のロビーに辿り着き、受付にて「じんせい」へ行きたいと伝え、エレベーターホールまで案内してもらいました。エレベーターは自分の行きたい階数をタップし、各リフトにアルファベットが振ってあるので、表示されたアルファベットのリフトの前で待つスタイルになります。たまにこういうオフィスビルを見ますね。

2階に着き、じんせい側の入り口にある暖簾をくぐるとこんな感じで長い廊下が見えます。この道を行けばどうなるものか…実はこの廊下、平坦に見えて実は途中で若干凸になっている部分があるんです。上りもあれば下りもある。さては、この廊下で人生を表現しているのでしょうか?いや、考えすぎでしょう。恐らく隣にある扉の高さに合わせているのだと思います。

先に到着していた友人と合流し、何故このレストランをチョイスしたか尋ねるとふりかけ枝豆ご飯が特徴的なおかず3品を選べる定食を目当てに選んだとのこと。しかし、店員さんに聞くとその定食を注文できるのは昼だけのようで夜は注文不可。友人から見せてもらったレストランの紹介文を見ると確かに「ランチ」と書かれていました。まじで人生ボーっと生きてたらいかんですね。チコちゃんに叱られてしまいます。

気を取り直して「チキン南蛮」を注文したところ、鶏肉類は既にSold Outとのこと。またしてもやられました。常に鶏肉が手に入るのが当たり前だと思っていた自分はなんて甘いヤツなのかと思い知らされました。今ある当たり前が、当たり前じゃなくなるときもあるのです。人生とはそういうものです。自分を見つめなおす機会をくれた「じんせい」に感謝です。明日からは些細なことでも「有難う」と言うことを心掛けたいと思いました。
結局、その日は「トリュフガーリックバター牛丼」を頼みました。もう少しトリュフの香りが有った方が良いなと思いましたが、普通に美味しかったです。

友人が頼んだ料理の一つに「お好み焼き卵焼き」なるものがありまして、こちらの料理が面白かったです。最初口に入れた時はお好み焼きの匂いがふわっと広がるのですが、すぐに甘い卵焼きの味に変わるんです。個人的には、だし巻き卵を使った方がより「お好み焼き感」が出るんじゃないか?と思うのですが、なぜか甘い卵焼き…エキセントリックです。「お好み焼き風卵焼き」と名乗った方がしっくりくるかもしれません。それにしても、鰹節にソースとマヨネーズがかかっているだけで、ここまで「お好み焼き」を食べている気分にさせられるとは…「人間の味覚とは案外単純なものか?」と問いかけられている気さえします。極端な話、ご飯に鰹節とソース、マヨネーズをかけるだけでもお好み焼きを食べた気になるのではないかと。面白い発見でした。

結局、「じんせい」はなんちゃって日本食レストランである可能性が高いですが、料理だけでこんなにも人生について考えさせてくれるとは…貴重な経験をしました。今回は夜にお邪魔しましたが、是非昼に出される料理も食べてみたいところです。次回もお楽しみに!Sampai jumpa!
<雑談>
エレベーターで思い出したのですが、とあるビルにこのようなエレベーターホールが有ります。こちら、入館所をかざすと改札を出る手前のディスプレイにてどのエレベーターに乗るべきか指定されます。例えばGのリフトであれば「G」と表示されるといった具合です。最初それに気づかず通り過ぎてしまったときの絶望感は半端なかったです…世の中、常に進化するものですね。ボーっ生きてたらいかんですよ。
