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ジャカルタの歴史を感じられる場所:ファタヒラ広場

こんにちは、ジャカルタで暮らす会社員のサントソです!
私、特に歴史の勉強が得意というわけではないのですが、最近昔のジャカルタの写真を見るのにはまっています。本屋へ行くとバタビア時代(オランダ統治時代)の写真が一つの本になっていたりして、そういうのを見るのが好きです。昔の地図を見ると北の方から栄えていっていたようです。確かに、貿易の盛んだった港があったために栄えたんだろうなと思います。「ホテルインドネシア前の歓迎の塔は完成当時、北から来た来訪者を迎えるために北を向いているのかな?」と想像が膨らみます。因みに、スカルノ・ハッタ国際空港ができる前、1940年から1985年にかけてはJakarta International Expo(JIExpo)のあたりに国際空港、クマヨラン空港があり、歓迎の塔よりも北の方に有りました。面白いですね!

そんな北ジャカルタには歴史的な建物が多くあります。その中でも私が何回か訪れたことが有るのがファタヒラ広場(Taman Fatahillah)です。

ファタヒラ広場とジャカルタ歴史博物館ファタヒラ広場とジャカルタ歴史博物館

ファタヒラ広場に立っているこちらの建物は「ジャカルタ歴史博物館 (Museum Sejarah Jakarta)」、通称「ファタヒラ博物館 (Museum Fatahillah)」というのですが、元はバタビア時代にバタビア市庁舎として1707~1710年に建てられたものになります。場所はこちらです。

バタビア最初の市庁舎は1620年にKali Besarエリアに建てられましたが、1626年に当時勢力を拡大させていたスルタン・アグン軍の攻撃に備えて解体され、現在の場所に移動されました。しかし、移動した先の地盤が弱かったことから再度解体、基礎を固めて1710年に現在の建物ができました。つまり、いま私たちが見ている建物はファタヒラで建てられた市庁舎の2代目ということになります。市庁舎としてだけでなく、市議会や裁判所評議会としても利用されたことが有り、日本統治時代には物流センターとして利用されていました。その時々で異なる役割を果たしてきました。市庁舎として利用されていた時には建物内に刑務所も有り、今でも当時刑務所として使われていたエリアを見ることができます。

博物館としては1937年にOud Batavia財団がバタビアの歴史博物館を建てることを計画しました。まず、ファタヒラ広場のジャカルタ歴史博物館正面に向かって右側に有る当時Geo Wehry & Coという会社が持っていた倉庫を購入し、Oud Batavia博物館として建て直しました。今ではワヤン博物館として利用されています。

その後、この博物館は「古いジャカルタ博物館(すみません、Museum Djakarta Lamaと言いますが良い日本語訳が見つかりませんでした)」となり、1968年にジャカルタ地方政府に引き渡されました。その後、1974年3月30日に現在の場所でジャカルタ歴史博物館として開館することになります。

説明が長くなりましたが、前述の通り現在ジャカルタ歴史博物館として存在する建物は建設されてから多くの役割を果たしてきました。刑務所も有り、説明を聞く限りですと恐ろしい感じはしますが、中は当時使用されていたものが飾られていて興味深いです。

博物館で展示されている大きな棚博物館で展示されている大きな棚

博物館の前に有る広場では夕方になると自転車に乗って楽しむ近隣住民、観光客等でにぎわっていてとても雰囲気が良いです。少し奥に入るとお洒落な通りや博物館を見ることができ、ここのエリアだけでも充分に楽しむことができると思います。興味が有ったら是非、行ってみてください。

博物館の隣に面した道博物館の隣に面した道
お洒落なカフェがいくつかあります。お洒落なカフェがいくつかあります。

余談ですが、現在ジャカルタの地下鉄、MRTがコタ方面に向かって伸びており、最終的にはアンチョールまで行けるようになるようです。しかし、予定したスケジュールから少し遅れているようで、その原因の一つが掘削作業中に地中で遺跡が見つかっているとのこと。。。やはり北ジャカルタは歴史が長いことも有っていろいろ埋まっているのでしょうか。ロマンが有っていいですね!今後驚くような遺跡が見つかることを密かに願っています。

次回もお楽しみに!Sampai Jumpa(サンパイ ジュンパ=またね)!