インドネシア入門

どの銀行に口座を持つべき?

こんにちは、ジャカルタで暮らす会社員のサントソです!
ジャカルタで働くとなった場合、現地で給料を受け取ると思いますが、どこに口座を設ければ良いか?ということについて記事を書いていきたいと思います。

先に結論を言いますと、「ある程度の規模と安定感が有り、自宅若しくは会社の近くに支店を持つ銀行」です。銀行が潰れるリスクも低いですし、身近にあれば何かあったときに問い合わせができるからです。

日本だと三菱UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行をよく見かけますが、そのうちインドネシアで個人相手にビジネスを行っている銀行は一部のみです。やはりインドネシアの銀行と付き合う必要が出てくると思います。インドネシアにも多くの銀行が有りますが、インドネシアの金融サービス庁(OJK)によって資本金額ごとにレベルが決められています。事業の元手(自己資本)の高い銀行が一番上のレベルということになります。レベルはBUKU 1からBUKU 4まで有ります。

BUKU 1 : 自己資本金額が1兆ルピア(約90億円)未満
BUKU 2 : 自己資本金額が1兆ルピア以上、5兆ルピア(約455億円)未満
BUKU 3 : 自己資本金額が5兆ルピア以上、30兆ルピア(約2,730億円)未満
BUKU 4 : 自己資本金額が30兆ルピア以上

金額だけ見るとわかりにくいですが、StrainerというサイトやTrading Viewで見ると阿波銀行の自己資本が約3,078億なのでそれ以上の資本金であればBUKU 4というカテゴリになるようです。日本では阿波銀行の資本金額を上回る銀行が約40行あるのに対して、インドネシアではBUKU 4に区分される銀行が約10行です。まだまだインドネシアの金融機関の規模が小さいことがわかりますね。

BUKU 4の中でも以下の銀行であればまず安心だというイメージです。

BRI (Bank Rakyat Indonesia)
国営銀行。この4つの銀行の中で一番古く(設立が1895年)、現時点で最も自己資本金額の高い(316兆ルピア/約2.9兆円)銀行です。

BCA (Bank Central Asia)
インドネシア民間銀行の最大手です。至る所にATMを見るのですが、結構どこのATMでも利用者がおり、列ができていることも有ります。あまりにも並ぶのに疲れるから「Bank Cape Antri(バンク・チャペ・アントリ)/並ぶのに疲れる銀行」を略してBCAという冗談を言う人もいます。

BCA銀行BCA銀行

Bank Mandiri
国営銀行。この4つの銀行の中で最も資産金額が高い(2,175兆ルピア/約19.7兆円)銀行です。

Mandiri銀行Mandiri銀行

BNI (Bank Negara Indonesia)
同じく国営銀行です。自己資本金額は他の3つの銀行より低い(155兆ルピア/約1.4兆円)ですが、同じく安定感は有ります。私はクレジットカードの関係でこの銀行を利用しています。クレジットカードのお話はまた別の記事で紹介できればと思います。

BNI銀行BNI銀行

その他、BUKU 4の中には日本の銀行が出資している銀行が有るので紹介しておきます。

Bank Danamon
三菱UFJ銀行が出資している銀行です。一時はシンガポール資本が入っていましたが、2017年から2019年にかけて三菱UFJ銀行が段階的に約9割まで持つようになりました。窓口には日本語を話せるスタッフもいるため、初めて日本から来た方でも親しみやすいと思います。残念ながらATMの数は多くないのですが、共同で使えるATMを利用すれば不便ではないと思います。

Danamon銀行のウェブサイトDanamon銀行のウェブサイト

Bank BTPN
三井住友銀行が出資している銀行です。BTPNとはBank Tabungan Pensiun Nasional(国民年金貯蓄銀行)の略です。元々はインドネシア退役国軍の方に対する金融サービスを提供していましたが、後に商業銀行となり、2013年から2019年にかけて三井住友銀行が9割まで出資するようになりました。「Jenius」という銀行アプリにも力を入れているようで、よくモールとかでブースを見かけます。

BTPN銀行のウェブサイトBTPN銀行のウェブサイト

以上がインドネシアの銀行についてです。私が見た限り、今回挙げた銀行はコロナ渦中もちゃんと利益を確保しており、財務状態も健全なので口座を持ってもいいのではないかと思います。それでは、次回もお楽しみに!Sampai Jumpa(サンパイ ジュンパ=またね)!